介護施設で看取り対応を行っていると、ご家族からこんな質問を受けることがあります。
「昨夜は眠れていましたか?」
「苦しそうな様子はありませんでしたか?」
「最期まで穏やかに過ごせていましたか?」
もちろん職員はできる限りの説明を行います。
しかし夜勤帯は少人数での対応となるため、利用者様の状態を24時間細かく記録することは簡単ではありません。
看取りケアで求められるのは”安心できる説明”
看取りケアにおいて、ご家族が求めているのは医療的な説明だけではありません。
「穏やかに過ごせていたのか」
「しっかり見てもらえていたのか」
という安心感を求めているケースも少なくありません。
だからこそ、日々の様子をできるだけ把握し、共有できる環境づくりが重要になります。
夜勤職員の負担は年々大きくなっている
近年、特別養護老人ホームでは入所者の重度化が進み、看取り対応を行う施設も増えています。
一方で、人材不足は深刻化しており、限られた人数で夜間の見守りを行わなければなりません。
そのため現場では、
・状態変化に気付けるだろうか
・適切なタイミングで訪室できているだろうか
・ご家族へ十分な説明ができるだろうか
といった不安を抱えながら業務を行う職員も少なくありません。
介護テクノロジー活用という選択肢
厚生労働省も介護現場における生産性向上の一環として、介護テクノロジーの活用を推進しています。
参考:
https://www.mhlw.go.jp/stf/kaigo-seisansei.html
見守り機器の活用は、巡視をなくすことが目的ではありません。
利用者様の状態を把握しやすくし、必要なタイミングで適切な対応を行うための支援ツールとして活用されています。
情報共有の質がケアの質につながる
看取りケアに正解はありません。
しかし、
「なんとなく大丈夫だった」
ではなく、
「どのような状態で過ごされていたか」
を職員間で共有できることは、ご家族への説明やケアの振り返りにも役立ちます。
介護現場では、人の経験や勘が重要であることは変わりません。
そのうえで、状態把握を支援する仕組みを活用しながら、利用者様とご家族に寄り添うケアを実現していくことが今後ますます求められていくのではないでしょうか。
まとめ
看取りケアにおいて重要なのは、利用者様だけでなく、ご家族や職員も安心できる環境をつくることです。
限られた人員で質の高いケアを継続するためには、現場の負担軽減と情報共有の両立が欠かせません。
介護テクノロジーの活用は、そのための選択肢の一つとして注目されています。

